同人、マンガ、アニメを中心にオタク文化とデザインの関係性を探ります。
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13_ このみさん 最近やっと版権イラストを描くのにも慣れてきた(かもしれない)です。
まずお詫びからなんですが、連続更新と言っておきながら
こんなにも日が空いてしまい、大変申し訳ないです。
本業で忙しいのに「ひぐらし」やら「絶望先生」を
見てたのが原因です、確実に。
…今後は気をつけていきたいと思います。
さて今回も意味もなく長くなりそうな予感がしますので、
さっそく始めることにしましょう。
前回も告知しましたが、今回は近年アニメ化や
コンシューマー版の発売がめまぐるしくい
「エロゲー」のデザインについて書いていきたいと思います。
まず始めに、今現在のエロゲー市場について何ですが、
年々ニュースによる報道や規制などによって、
縮小をしいられつつあり、実際オタデザ2号の方でも
歌足音人さんが「美少女ゲーム業界は冬の時代」と
いうように語っています。
ですがエロゲー業界もそうした状況を打開し、
更なる市場拡大を図るため、
アニメ化やそれに伴うコンシューマー版の発売、
さらには「ユニゾンシフト」のようにブランド内に新たに
ターゲットを絞ったそれぞれのブランドを立ち上げ、
そのターゲット層に向けた商品開発を
行うといった活動がなされています。
こうした背景には今の「エロゲー」の主なターゲット層以外に、
コンシューマー版による18歳以下の消費者へのアプローチや
女性層へのターゲットを広げる目的があるとも考えられます。
さて、そうしたエロゲー業界の中で、独自のコンセプトを
持ち、デザイン的にも統一感のあるエロゲーブランドを
いくつか紹介していきたいと思います。
まず、最初は今回のオタデザ2号の方でも
取り上げられていた「リトルウィッチ」です。
このブランドはゲーム内の原画やイラストを手掛ける
大槍さんが設立したもので、大槍さんの繊細かつ柔らかな
特徴的イラストとそのイラストを最大限に引き出す
ブランドコンセプト、シナリオ、システム、デザインで
他のエロゲーブランドとは一線を引く、
独自の展開で数々の名作ゲームを生み出してきました。
中でもリトルウィッチの処女作である「白詰草話」は
エロゲーの中では一般的な立ち絵を使ったシステムではなく、
独自に開発した「フローティングフレーム
ディレクターシステム(略称FFD)」というシステムを使い、
膨大な数のCGを多面的な見せ方にすることで、
今までのエロゲーで表現できなかった
優美な情景の描写を可能にしました。
とここまで書いてきましたがこれに関しては
リトルウィッチのサイトの方により細かく書いてあったり
体験版もありますので、コチラの方も是非どうぞ!
→Littlewitch official web site
さて話を戻しますと、この「FFD」システムを使った
「白詰草話」は発売後大反響を呼び、
今でも名作と名高いのですが、このゲームの
さらにすごいところは、エロゲーにとっていまや
ほとんど必然というべきボイスが一切入っていないというところ。
当然エロゲーにとってボイスが入っていないということは、
そのゲームのステータスを最大限に下げてしまう
ところなのですが、この「白詰草話」は先ほど紹介した
「FFD」システムによる膨大な量のCGを使った
見せ方をすることや、あらゆる面でボイスを
全編にわたって入れることが困難になったのですが、
そこを逆手にとり、ボイスにとらわれない、
純粋にストーリーを見せるというアプローチをとり、
なかでもゲーム内で使用されている音楽には
かなりのこだわりが感じられます。
そしてリトルウィッチの2本目の作品である
『Quartett!』ではその音楽をテーマに、
大反響を呼んだ「FFD」システムを使い、
さらにリトルウィッチのコンセプトと
ブランド力を高めるゲームとなりました。
そんな中で自分が衝撃を受けたゲームが
リトルウィッチの3作目となる
『少女魔法学リトルウィッチロマネスク』で、
自分は店頭で箱のイラストとロゴのデザインを見て、
最後には購入してしまったほどです!
(ちゃっかり体験版をやってからですが…)
さてこのゲーム、どこに衝撃を受けたかといいますと、
デザイン面の観点から言って文句のないくらいに
コンセプトの一貫した、非常にクオリティの高いものです。
オタデザ2号ではこのゲームに関して触れてはいませんが、
デザイン全般はおそらく歌足音人さんだと思われます。
どこから書いていけばよいのかわかりませんが、
とにかく大槍さんのイラストとストーリーの
世界観を崩さないデザインコンセプトがすごい。
ロゴにしてみても作りこみが半端なモノではなく、
中でも驚いたのがゲーム内のインターフェースや
アイコンのデザインで、通常キャラに力を入れるあまり、
エロゲー業界ではこういった部分のデザインに力が
いかない場合が多いのですが、画面の隅々まで
どこを見てもデザインに隙がなく、
世界観やコンセプトを貫き通しています。
ほかにもエロゲーの中では以外と重要なポジションである
システム面もやはり親切に作られており、
前2作でもこだわりを見せた音楽に関しても
一般の人に聞かせてたとしても、まさか到底エロゲーの
BGMだとは思えない完成度になっており、
最後にまとめてしまうと、全てのツールに対しての
「統一感」がものすごくよく出来た作品たと感じました。
と無駄に熱く語ってしまったんですが、
コチラも体験版が出ており、
確かかなりのシナリオをプレイできたと思いますので、
興味を持っていただけた方は是非
やってみて損はないかと思いますよ。
(いや別にリトルウィッチの回し者ではないデスヨ。)
さて、また長くなってきたんですが、もう少し
リトルウィッチのお話をしますと、
この『少女魔法学リトルウィッチロマネスク』の後
発売された5作目『ロンド・リーフレット』のことに
ついてなんですが、発売直後に店頭でこのゲームの
パッケージを見たときにはかなり驚かされました。
というのも、このゲームの舞台は豪華な貴族の
お屋敷でのストーリーなんですが、
そのテーマを反映し、パッケージのロゴに
金の箔押し印刷がされていました。
自分はこの時までエロゲーのパッケージデザインに
関して、あまり関心を持っていなかったといいますか、
こういった市場なので、まさかこのようなアプローチの
デザインをするパッケージがあったのかと、
エロゲーパッケージのデザインの可能性を感じました。
そうした中で少しパッケージに関しての
マーケティングのお話をしたいのですが、
いまや規格サイズのようなものに
なりつつあるエロゲーの箱のサイズ。
実際かなり大きいですが、そのため店頭に
配置される際も場所をとり、
かつエロゲーの数というのは膨大なものなので、
新作や話題作以外のゲームは「差し」
(本のように背を棚に差して配置する陳列方法)
で置かれることが多いです。
こういった中では、膨大な量のゲームパッケージの中で
いかにしてターゲットの目を引く背のデザインができるか、
そしてブランドごとに商品分けされているように、
どれだけそのブランドが知名度と力を持っているかが、
これからも増えゆく商品の中で勝ち抜く
マーケットの重要な部分ではないかと思います。
さて気づけばこんな長さになってしまい、
「リーフ」のメディア展開やデザインについても
触れたかったのですが、次回に持ち越しということで。
ともかく今回もここまで読んでくださって、
本当にありがとうございます。
次回は少し趣向を変えた特別編で書いていこうと
思っていますが、思いつきなので
さほど期待しない方が吉ですよ。
それでは次回は遅れないよう
気をつけますので、よろしくお願いします。
ではまた。
年々ニュースによる報道や規制などによって、
縮小をしいられつつあり、実際オタデザ2号の方でも
歌足音人さんが「美少女ゲーム業界は冬の時代」と
いうように語っています。
ですがエロゲー業界もそうした状況を打開し、
更なる市場拡大を図るため、
アニメ化やそれに伴うコンシューマー版の発売、
さらには「ユニゾンシフト」のようにブランド内に新たに
ターゲットを絞ったそれぞれのブランドを立ち上げ、
そのターゲット層に向けた商品開発を
行うといった活動がなされています。
こうした背景には今の「エロゲー」の主なターゲット層以外に、
コンシューマー版による18歳以下の消費者へのアプローチや
女性層へのターゲットを広げる目的があるとも考えられます。
さて、そうしたエロゲー業界の中で、独自のコンセプトを
持ち、デザイン的にも統一感のあるエロゲーブランドを
いくつか紹介していきたいと思います。
まず、最初は今回のオタデザ2号の方でも
取り上げられていた「リトルウィッチ」です。
このブランドはゲーム内の原画やイラストを手掛ける
大槍さんが設立したもので、大槍さんの繊細かつ柔らかな
特徴的イラストとそのイラストを最大限に引き出す
ブランドコンセプト、シナリオ、システム、デザインで
他のエロゲーブランドとは一線を引く、
独自の展開で数々の名作ゲームを生み出してきました。
中でもリトルウィッチの処女作である「白詰草話」は
エロゲーの中では一般的な立ち絵を使ったシステムではなく、
独自に開発した「フローティングフレーム
ディレクターシステム(略称FFD)」というシステムを使い、
膨大な数のCGを多面的な見せ方にすることで、
今までのエロゲーで表現できなかった
優美な情景の描写を可能にしました。
とここまで書いてきましたがこれに関しては
リトルウィッチのサイトの方により細かく書いてあったり
体験版もありますので、コチラの方も是非どうぞ!
→Littlewitch official web site
さて話を戻しますと、この「FFD」システムを使った
「白詰草話」は発売後大反響を呼び、
今でも名作と名高いのですが、このゲームの
さらにすごいところは、エロゲーにとっていまや
ほとんど必然というべきボイスが一切入っていないというところ。
当然エロゲーにとってボイスが入っていないということは、
そのゲームのステータスを最大限に下げてしまう
ところなのですが、この「白詰草話」は先ほど紹介した
「FFD」システムによる膨大な量のCGを使った
見せ方をすることや、あらゆる面でボイスを
全編にわたって入れることが困難になったのですが、
そこを逆手にとり、ボイスにとらわれない、
純粋にストーリーを見せるというアプローチをとり、
なかでもゲーム内で使用されている音楽には
かなりのこだわりが感じられます。
そしてリトルウィッチの2本目の作品である
『Quartett!』ではその音楽をテーマに、
大反響を呼んだ「FFD」システムを使い、
さらにリトルウィッチのコンセプトと
ブランド力を高めるゲームとなりました。
そんな中で自分が衝撃を受けたゲームが
リトルウィッチの3作目となる
『少女魔法学リトルウィッチロマネスク』で、
自分は店頭で箱のイラストとロゴのデザインを見て、
最後には購入してしまったほどです!
(ちゃっかり体験版をやってからですが…)
さてこのゲーム、どこに衝撃を受けたかといいますと、
デザイン面の観点から言って文句のないくらいに
コンセプトの一貫した、非常にクオリティの高いものです。
オタデザ2号ではこのゲームに関して触れてはいませんが、
デザイン全般はおそらく歌足音人さんだと思われます。
どこから書いていけばよいのかわかりませんが、
とにかく大槍さんのイラストとストーリーの
世界観を崩さないデザインコンセプトがすごい。
ロゴにしてみても作りこみが半端なモノではなく、
中でも驚いたのがゲーム内のインターフェースや
アイコンのデザインで、通常キャラに力を入れるあまり、
エロゲー業界ではこういった部分のデザインに力が
いかない場合が多いのですが、画面の隅々まで
どこを見てもデザインに隙がなく、
世界観やコンセプトを貫き通しています。
ほかにもエロゲーの中では以外と重要なポジションである
システム面もやはり親切に作られており、
前2作でもこだわりを見せた音楽に関しても
一般の人に聞かせてたとしても、まさか到底エロゲーの
BGMだとは思えない完成度になっており、
最後にまとめてしまうと、全てのツールに対しての
「統一感」がものすごくよく出来た作品たと感じました。
と無駄に熱く語ってしまったんですが、
コチラも体験版が出ており、
確かかなりのシナリオをプレイできたと思いますので、
興味を持っていただけた方は是非
やってみて損はないかと思いますよ。
(いや別にリトルウィッチの回し者ではないデスヨ。)
さて、また長くなってきたんですが、もう少し
リトルウィッチのお話をしますと、
この『少女魔法学リトルウィッチロマネスク』の後
発売された5作目『ロンド・リーフレット』のことに
ついてなんですが、発売直後に店頭でこのゲームの
パッケージを見たときにはかなり驚かされました。
というのも、このゲームの舞台は豪華な貴族の
お屋敷でのストーリーなんですが、
そのテーマを反映し、パッケージのロゴに
金の箔押し印刷がされていました。
自分はこの時までエロゲーのパッケージデザインに
関して、あまり関心を持っていなかったといいますか、
こういった市場なので、まさかこのようなアプローチの
デザインをするパッケージがあったのかと、
エロゲーパッケージのデザインの可能性を感じました。
そうした中で少しパッケージに関しての
マーケティングのお話をしたいのですが、
いまや規格サイズのようなものに
なりつつあるエロゲーの箱のサイズ。
実際かなり大きいですが、そのため店頭に
配置される際も場所をとり、
かつエロゲーの数というのは膨大なものなので、
新作や話題作以外のゲームは「差し」
(本のように背を棚に差して配置する陳列方法)
で置かれることが多いです。
こういった中では、膨大な量のゲームパッケージの中で
いかにしてターゲットの目を引く背のデザインができるか、
そしてブランドごとに商品分けされているように、
どれだけそのブランドが知名度と力を持っているかが、
これからも増えゆく商品の中で勝ち抜く
マーケットの重要な部分ではないかと思います。
さて気づけばこんな長さになってしまい、
「リーフ」のメディア展開やデザインについても
触れたかったのですが、次回に持ち越しということで。
ともかく今回もここまで読んでくださって、
本当にありがとうございます。
次回は少し趣向を変えた特別編で書いていこうと
思っていますが、思いつきなので
さほど期待しない方が吉ですよ。
それでは次回は遅れないよう
気をつけますので、よろしくお願いします。
ではまた。
PR
この記事にコメントする
無題
元LW関係者のものですが、
> オタデザ2号ではこのゲームに関して触れてはいませんが、
> デザイン全般はおそらく歌足音人さんだと思われます。
デザインというのがゲームのインターフェースを指しておられるのか
取説・パッケージなどを指しておられるのかは分かりませんが、いずれにせよ
すべて社内スタッフが手がけたはずです。
歌足音人氏は当時既にリトルウィッチ(モノクローマ)を退職していたので、
リトロマにはかかわっていないと思います。
あと、パッケージの箔押しは「Quartett!」からすでに使われています。
金ではなく銀でしたが。
> オタデザ2号ではこのゲームに関して触れてはいませんが、
> デザイン全般はおそらく歌足音人さんだと思われます。
デザインというのがゲームのインターフェースを指しておられるのか
取説・パッケージなどを指しておられるのかは分かりませんが、いずれにせよ
すべて社内スタッフが手がけたはずです。
歌足音人氏は当時既にリトルウィッチ(モノクローマ)を退職していたので、
リトロマにはかかわっていないと思います。
あと、パッケージの箔押しは「Quartett!」からすでに使われています。
金ではなく銀でしたが。
無題
もちろん規制なんか知るかもっとやってやれというのは大半の本音でしょうが、権力は弱いものいじめが好きなので根本的な悩みは昔と変わりません。
今回のはFFD使ってなさげでしたが、もう飽きたんですかね。
ただ、「イメージソング」と実際の主題歌の
あのやり方はちょっとヒドイと。
今回のはFFD使ってなさげでしたが、もう飽きたんですかね。
ただ、「イメージソング」と実際の主題歌の
あのやり方はちょっとヒドイと。
無題
>通りすがりさん
ご指摘ありがとうございます。
元LW関係者の方ということだそうで、この記事をご覧になってくださった
方を含め大変申し訳ありませんでした。
今後はこういった事のないよう務めていきますのでよろしくお願い致します。
>すべて社内スタッフが手がけたはずです。
だとすると社内スタッフの方のデザイン力にも驚かされます。
箔押しは今回の「ピリオド」にも使われていましたね。
銀の箔押しもカルテットの世界観やコンセプトに合ったデザイン
だと感じます。
>ロスペドさん
規制も一気にするのではなくじわじわとやっていきますからね。
厳しい世間ですが自分もデザインという分野で少しでも力になりたいものです。
コメントありがとうございました。
あ〜早く「ToHeart2 AnotherDays」欲しい。
ご指摘ありがとうございます。
元LW関係者の方ということだそうで、この記事をご覧になってくださった
方を含め大変申し訳ありませんでした。
今後はこういった事のないよう務めていきますのでよろしくお願い致します。
>すべて社内スタッフが手がけたはずです。
だとすると社内スタッフの方のデザイン力にも驚かされます。
箔押しは今回の「ピリオド」にも使われていましたね。
銀の箔押しもカルテットの世界観やコンセプトに合ったデザイン
だと感じます。
>ロスペドさん
規制も一気にするのではなくじわじわとやっていきますからね。
厳しい世間ですが自分もデザインという分野で少しでも力になりたいものです。
コメントありがとうございました。
あ〜早く「ToHeart2 AnotherDays」欲しい。